子どもたちも保護者も教師も先の見えない日々が続いています。目に見える成果を性急に求められているようで、どんな授業をすべきかより悩 んでしまいますね。今回の講師、塩田さんが教えているのは特別支援学校高等部の生徒たち 。彼らは心のうちの苦しさを言葉で吐露します。「なんで自分は障害者に生まれたんだろう」「 どうせ自分なんかだめだから」「もう嫌な思いはしたくない」…そんな彼らが、塩田さんのつくる理科・社会科の授業で目を輝かせます。学ぶことは楽しい、自分の考えを表現することは楽しい、きっと認めてくれる仲間がいる、学ぼうよと誘ってくれる先生がいる。そしてともに学び合う仲間がいる。授業を通して生徒 たち が見せる姿からは、「学びたい」「自分らしくありたい」という願いを強く感じます。それは、塩田さんの授業づくりへの熱意と、人への信頼感とを写す鏡のようです。塩田さんの実践を聞くと、知的障害の方々とご家族の心の内を考えることができます。そして学ぶ幸せを感じる実践を目指したいと思います。教え込みや指示、禁止ではなく理解と共感を。未来を見いだせる科学的な認識を。お話を聞けば目指したい授業・学級・学校の姿が改めて見えてくる…そんなお話です。
- 日時 11月28日(土)18時~20時(ZOOMによる)
- 講演「知的障害のある生徒に教科学習を~理科・社会科の授業を通して子どもたち伝えたいこと~
- 講師 塩田奈津さん(京都府 与謝の海支援学校)